次回セミナーのご案内  2026年6月20日(土) 初心者向け資産形成講座【沖縄県うるま市】 詳しくはこちら>

「親なきあと」に子どもが困らないためのお金。障害年金とあわせて準備すべき「一生涯の生活費」の計算方法

目次

「親なきあと」という言葉に向き合う

50代を迎え、ご自身の定年や老後が現実味を帯びてくると同時に、
「自分たちがいなくなった後、この子はどうなるのだろうか」
という不安が、より切実なものとして胸に迫っているのではないでしょうか。

障害を持つお子様を育てる親御様にとって、経済的な準備は単なる「貯金」以上の意味を持ちます。
それはお子様の「一生の安心」を担保するための設計図です。

「親なきあと」の備えは、早すぎるということはありません。
今から仕組みを整えておくことで、親御様ご自身の老後も、そしてお子様の未来も、漠然とした不安から確かな安心へと変えていくことができます。
本記事では、公的保障の柱である「障害年金」をベースに、不足する資金をどう算出し、準備すべきかを具体的に解説します。

資金計画の土台となる「公的保障」の再確認

まずは、お子様が受け取れる「収入」を明確にします。

  • 障害基礎年金
    20歳から受給が始まる、生活の柱です。1級であれば月額約8万円強、2級であれば月額約6万6千円強(令和5年度価格)が支給されます。
    まずはこの受給が確実に行われるよう、診断書や申請書類の準備を万全にすることが、経済的自立の第一歩です。
  • 障害厚生年金
    お子様自身が働いた経験がある場合、上乗せがあるケースもあります。
  • 各種手当
    居住する自治体独自の特別障害者手当や福祉手当など、受給可能な制度を漏れなくリストアップしましょう。

「一生涯の生活費」を算出する3つのステップ

公的な収入だけでは、豊かな生活や突発的な医療費、介護費用を賄いきれない場合があります。

  • ステップ1:支出のシミュレーション
    お子様が将来、グループホームや施設に入所するのか、あるいは在宅で支援を受けるのかによってコストは大きく変わります。
    現在の生活費をベースに、住居費、食費、医療費、娯楽費に加え、将来の「介助者」への謝礼等を含めた月間の総支出を予測します。
  • ステップ2:収支のギャップを出す
    「(月間の総支出)ー(障害年金額 + その他の収入)」が、毎月補填しなければならない金額です。
    例えば、毎月5万円の不足が出る場合、年間で60万円。
    30歳から80歳までの50年間であれば、3,000万円が必要という計算になります。
  • ステップ3:インフレと予備費を考慮する
    将来の物価上昇(インフレ)や、病気・怪我といった不測の事態に備え、算出した金額に20〜30%程度のバッファを持たせておくのがFPとしての推奨です。

不足額をどう準備するか:50代から始める仕組みづくり

大きな金額が必要だと分かっても、悲観することはありません。今からできる「攻め」と「守り」の対策があります。

  • 生命保険の戦略的活用
    親御様に万が一のことがあった際、まとまった現金を残す最も確実な方法です。
    ただし、受け取った大金を本人が管理できない場合があるため、後述する「信託」と組み合わせるのが理想的です。
  • 「親の老後資金」との切り分け
    50代は自分たちの老後資金のラストスパート時期でもあります。
    子どものためを思うあまり、親自身の資金が枯渇しては共倒れになってしまいます。
    退職金の使い道を「親の介護・老後用」「子の将来用」に明確に色分けすることが重要です。

お金を「守る」ための法的仕組み:家族信託と成年後見制度

お金を「残す」だけでなく、「正しく使われるように守る」仕組みも不可欠です。

  • 家族信託
    信頼できる親族等に財産の管理を託す制度です。
    「私が死んだら、この不動産と現金は子どもの生活費として毎月○万円ずつ支給してほしい」といった、柔軟な設計が可能です。
  • 成年後見制度
    お子様に判断能力が不十分な場合、法的な手続きや契約を代行する後見人を立てます。
    50代のうちに、将来どの制度を利用するか、誰に後見人を依頼したいかの意向をまとめておくことが、最大の「リスク管理」となります。
障害年金だけで生活していくのは難しいのでしょうか?

障害年金は生活を支える大切な柱ですが、住居費や医療費、将来的な介助費用まで含めると、不足が出るケースも少なくありません。
特にグループホーム利用やヘルパー支援が増えると支出は上がりやすくなります。
まずは「毎月いくら足りないのか」を具体的に把握することが、必要な備えを見極める第一歩です。

「いくら残せば安心か」が全く分かりません。目安はありますか?

必要額は、お子様の生活スタイルによって大きく異なります。
例えば、

  • 毎月5万円不足 × 年間12か月 = 年60万円
  • 60万円 × 50年間 = 3,000万円

という形で計算します。
さらにインフレや突発的な医療費を考慮し、20〜30%ほど余裕を持たせるのが一般的です。

「何となく不安」ではなく、「数字」で見える化することで、準備の優先順位が明確になります。

兄弟姉妹に負担をかけたくありません。どう備えるべきですか?

が抱える悩みです。
そのためには、「家族の善意」に頼るだけでなく、制度や仕組みを活用することが重要になります。

例えば、

  • 家族信託でお金の管理方法を決めておく
  • 成年後見制度の利用を検討する
  • 生活費を自動的に渡せる仕組みを作る

など、親亡き後も“自然に回る体制”を整えておくことで、兄弟姉妹の精神的・金銭的負担を軽減できます。

親自身の老後資金が不安です。どちらを優先すべきでしょうか?

まず大前提として、親御様自身の生活基盤を守ることも非常に重要です。
親の老後資金が不足すると、結果的にお子様の支援継続も難しくなる可能性があります。

そのため、

  • 「親の老後資金」
  • 「子どもの将来資金」

を分けて管理することが大切です。
退職金や保険、資産運用なども、「誰のためのお金か」を明確にしておくと、将来の判断がしやすくなります。

何から始めればいいのか分かりません。最初の一歩は?

最初にやるべきことは、とてもシンプルです。

  1. 現在の家計を把握する
  2. お子様の将来の生活イメージを書き出す
  3. 受け取れる公的保障を整理する

この3つだけでも、「漠然とした不安」が「具体的な課題」に変わります。

そのうえで、FP・社会福祉士・行政窓口など専門家とつながることで、現実的な対策を一つずつ整理していけます。
「全部を一人で抱え込まないこと」が、長期的な安心につながります。

FPからのアドバイス:独りで抱え込まない「チーム支援」を

「親なきあと」の不安は、お金だけで解決するものではありません。
しかし、お金の不安を解消しておくことで、住まいや介護などの「環境の選択肢」が大きく広がります。

50代の今、私たちが目指すべきは「親がいなくても回るシステム」を構築することです。
行政、社会福祉士、弁護士、そして私たちFP。
多職種の専門家とつながり、お子様を支える「チーム」を作ってください。
そのチームの一員として、私たちは経済的な側面から伴走し続けます。
まずは、現在の貯蓄とお子様の未来予測を書き出すことから始めてみましょう。

FPによる個別オンライン相談はこちら

家計管理、貯蓄、保険の見直し、老後資金など、
お金の悩みはご家庭ごとに状況が異なります。

インターネットの情報だけでは
「自分の場合はどうなのか」が分からず、不安が解消されないことも少なくありません。

当事務所では、沖縄県那覇市を拠点に、
ファイナンシャルプランナー(FP)が一人ひとりの状況を丁寧にヒアリングし、
家計全体を整理したうえで、今後の方向性を分かりやすくご提案しています。

オンライン相談のため、全国どこからでもご利用いただけます。
「まだ相談するほどではないかも」と感じている方も、お気軽にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次