4月。
新入社員が初めて給与明細を受け取る季節です。
そのとき、多くの若手社員が心の中でこう感じています。
え、こんなに引かれるんですか?
入社前に思っていた給与より少ない…
自分はこれだけの評価なのか…
求人票で見た“総支給額”と、実際に振り込まれる“手取り額”。
このギャップは、想像以上に大きなインパクトを与えます。
この違和感を放置すると、
「会社への不信感」や「評価への誤解」につながることもあります。
しかし、この差の中身を正しく理解させることで、
不満は納得へと変わります。
なぜこれほど差が出るのか
給与明細で控除される主な項目は、
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税(2年目から)
新入社員の多くは、
これらを「引かれているお金」としか認識していません。
しかし実際は、
- 老後の年金
- 出産・育児中の給付
- 病気やケガで働けないときの保障
- 失業時の給付
といった、将来の安心を支える仕組みです。
この“意味”を知らないことが、誤解の原因になります。
しかし、経営者や総務・人事の方は日々の業務で精いっぱい。
新入社員への金融教育や福利厚生で使える制度・細かい説明まではなかなかできないのが実際のところ。
私たちが実際のセミナーでお伝えしている内容
当事務所の新入社員向けセミナーでは、
抽象論ではなく、具体的な数字でお伝えしています。
① 将来もらえる年金額の違い
例えば、国民年金(基礎年金)のみの場合、満額で年額約80万円前後。
月額にすると約6~7万円です。
一方、会社員は厚生年金に加入しています。
年収400万円程度のケースでは、
老後は基礎年金+厚生年金で月14~16万円程度になることが一般的です。
つまり、
個人事業主:約6~7万円
会社員:約14~16万円
月8万円以上の差が生まれることもあります。
さらに、厚生年金保険料は会社が半分負担しています。
これは、
「引かれている」のではなく、
「会社が将来のために積み立てている」
という事実です。
② 出産・育児の保障
月給25万円の場合、
■ 出産手当金(産休中)
約16~17万円が約98日間支給。
■ 育児休業給付金
最初の6か月は約16万円、その後は約12万円程度支給。
若手社員にとってはまだ遠い話かもしれません。
しかし、将来のライフイベントを守る制度が既に整っていることを知ると、
会社員という立場の安心感を実感されます。
③ 病気やケガの保障
月給25万円の社員が3か月休職した場合、
約16~17万円が3か月支給。
合計約50万円以上です。
貯金を切り崩さずに生活を守れる仕組みがある。
これを知らずにいるのと、知っているのとでは、
会社への信頼感が大きく変わります。
実は、会社は“もう半分”負担している
健康保険や厚生年金は労使折半です。
例えば、社会保険料が月3万円引かれている場合、
会社もほぼ同額を負担しています。
つまり、
社員が3万円払っているとき、会社はさらに3万円を負担している。
企業は給与以外にも
大きなコストをかけて社員を守っています。
この事実を知らないままでは、
「引かれている」という印象だけが残ってしまいます。
金融教育は離職防止策のひとつ
今までは「総務が説明すれば十分」と思っていた企業でも
制度説明と“納得させる説明”は別物と、毎年リピートしてご利用いただいています。
総務のご担当者様は制度運用の専門家です。
一方で、若手社員は金融知識の基礎がない状態です。
外部のファイナンシャルプランナーが第三者の立場で説明することで、
- 会社が得をしているわけではない
- 労使折半の意味
- 将来受け取れる具体的金額
を客観的に伝えることができます。
結果として、総務への問い合わせ削減にもつながります。
新入社員の早期離職理由の中には、
「思っていたのと違った」という認識のズレがあります。
給与の仕組みを理解していないことが、
その一因になることも少なくありません。
実際にセミナー後には、
「会社ってこんなに負担してくれていたんですね」
「給与明細の見方が初めて分かりました」
という声を多くいただきます。
知識があることで、
「評価が低い」
ではなく
「守られている」
という視点に変わります。
納得感は、信頼を生みます。
信頼は、定着につながります。
Q&A(新入社員から実際に出る質問)
- 個人事業主のほうが手取りが多くて得では?
-
手取りは多く見えても、年金や保障の差は月8万円以上になることもあります。
- 社会保険は本当に意味があるのですか?
-
将来の年金や医療保障、育児・休業保障のための保険料です。さらに会社が同額を負担しています。
また、病気で3か月休めば約50万円以上支給される可能性も制度です。
万が一のときの大きな支えになります。
Q&A(経営者・総務ご担当者様からよくあるご質問)
- 新入社員向けにそこまで詳しい金融教育は本当に必要ですか?
-
給与明細の控除項目を理解していない新入社員は、
・「思ったより少ない」
・「会社に引かれている」
・「評価が低いのではないか」という誤解を抱きやすくなります。
制度の説明をしないこと自体が、認識のズレを生む要因になることがあります。
30~60分の基礎教育で、不満の芽を摘むことが可能です。
- 離職率に本当に影響しますか?
-
早期離職の背景には、
「思っていたのと違った」
「会社の仕組みが分からない」という曖昧な不満が含まれていることが少なくありません。
給与や社会保険の仕組みを理解すると、
「こんなに守られているとは思わなかった」
という声に変わるケースも多くあります。納得感の醸成は、定着率向上の土台づくりになります。
- どのタイミングで実施するのが効果的ですか?
-
入社直後~初回給与支給前後が最適です。
特に効果が高いのは、
・入社オリエンテーション時
・初任給支給前後
・住民税が始まる2年目直前このタイミングで実施すると、
「なぜ引かれるのか」が腑に落ちます。 - 難しくなりすぎませんか?
-
専門用語は使いません。数字で分かりやすく説明します。
例えば、
・国民年金と厚生年金の月額差
・会社負担分の具体的金額
・傷病手当金の支給例など、実感できる数字で解説します。
理解度に合わせて調整可能です。
金融教育は“福利厚生”の一部
給与明細の理解は、単なる知識教育ではありません。
社員にとっては
「会社に守られている」という実感につながり、
企業にとっては
納得感の醸成、信頼関係の構築、そして離職率低下につながる施策です。
新入社員の不安を放置するか、
知識で安心に変えるか。
その選択が、
組織の未来を左右するかもしれません。
新入社員向けマネーセミナーのご案内
当事務所では、
ファイナンシャルプランナーによる新入社員向け金融セミナーを実施しています。
・給与明細の正しい見方
・社会保険と税金の仕組み
・会社員と個人事業主の保障の違い
・将来設計と資産形成の基礎
「知らないことによる不満」を
「知っているからこその納得」に変える研修です。
御社の大切な人材の定着支援として、
ぜひご活用ください。
新入社員向けマネーセミナーのご案内
当事務所では、沖縄県那覇市を拠点に、
ファイナンシャルプランナー(FP)による
退職前後の方向け金融セミナーを実施しています。
- 給与明細の正しい見方
- 社会保険と税金の仕組み
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オンライン・対面どちらも対応可能です。
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